家族がいても、静かに息が詰まる夜


家に人がいるのに、

ふと息が浅くなる夜がある。

騒いでいるわけでもない。
誰かと揉めているわけでもない。
むしろ、静かで、穏やかで、問題は何もない。

それでも、
どこかで気を張っている自分に気づく。

年始は特に、
「一緒にいる時間」が増える。
それ自体が嫌なわけじゃない。
むしろ、大事な時間だと思っている。

ただ、
気を抜く場所がなくなる感じがする夜がある。

自分も、
誰かの役割を演じているつもりはない。
ちゃんと家族でいようとしているだけだ。

でも、
その「ちゃんと」が続くと、
自分の輪郭が少し薄くなる。

誰かのために動くことと、
自分の呼吸ができていることは、
必ずしも同じじゃない。

夜になって、
一人になる時間ができたとき、
ようやく息を深く吸えることがある。

それを、
誰かのせいにしたいわけじゃない。
比べたいわけでもない。

 

ただ、
役割を外した時間がないと、
自分がどこにいるのか分からなくなる。

自分はいまでも、
その感覚を完全に整理できていない。
うまく言葉にできないまま、
静かに抱えている部分もある。

 

それでも、
「家族がいても孤独を感じる夜がある」
そう思えるだけで、
少しだけ楽になることがある。

おかしいわけじゃない。
冷たいわけでもない。
ただ、人として自然な反応なんだと思う。

 

今日は、
そのことを認めるだけでいい夜だと思う。

 

自分も、
そうやって静かに呼吸を整しながら、
この夜をやり過ごしている。

 

▶︎ 役割を外して静かに過ごせる場所については、プロフィール欄にまとめています。