欲しかったのは、気持ちよさじゃなかった


正直、

自分が何を求めているのか、
ずっとちゃんとは分かっていなかった。

 

疲れてるだけだと思っていたし、
スッキリしたかっただけだとも思っていた。
そう考えたほうが、話が簡単だったから。

 

でも、
何回か同じ夜を繰り返しているうちに、
「あれ?」って思う瞬間が増えてきた。

 

気持ちよくなかったわけじゃない。
むしろ、その場ではちゃんと楽だった。
それなのに、
家に戻ると、少しだけ違和感が残る。

満たされた、という感じでもないし、
かといって不満があるわけでもない。
ただ、
「これじゃなかったかもしれない」
そんな感覚だけが残る。

たぶん、
自分が欲しかったのは
気持ちよさそのものじゃなかった。

触れられることよりも、
触れられても大丈夫だと思える空気。
ちゃんと振る舞う必要がない時間。

そういうもののほうが、
後から思い出していることに気づいた。

 

自分は、
刺激が嫌いになったわけじゃない。


ただ、
刺激のあとに残るものが、
少し重く感じるようになっただけだ。

年齢のせいかもしれないし、
単純に疲れているだけかもしれない。
そこは、正直よく分からない。

 

でも今は、
「終わったあと、ちゃんと戻れるか」
そこだけを見ている。

 

次の日を、
余計にしんどくしないかどうか。
それだけで、選び方が変わった。

変わったというより、
誤魔化さなくなった、
というほうが近い気がしている。

 

今日は、
そんなことを考えてしまった夜だった。



▶︎ 静かさが残る時間については、プロフィール欄にまとめています。